COLUMBUS SLXチューブとスレッドフォークを採用したクロモリモデルEPOPEA(エポペア)

ラグドフレームへの原点回帰で、偉大な自転車職人の父から学び受けたロードバイク作りの伝統継承を目指すドリアーノ・デローザの新作を、

上野の老舗ショップ「横尾双輪館」が専売モデルとして販売開始。

COLUMBUS社の名作クロモリチューブセットSLXの復刻版を採用したラグドフレームのEPOPEAは、ドリアーノ・デローザにとって、ろう付けで製作した初めてのプロダクトとなる。これに1インチのスレッドフォークを組み合わせるBIXXISの新作は、オーソドックスなヴィンテージ風クロモリフレーム然としているが、そこには作り手ドリアーノの毅然とした決意と、力強いメッセージが込められている。

45年に及ぶバイシクルフレームビルダーとしての経験を誇るドリアーノ・デローザは、そのキャリアの大半を占める30年以上の間、TIG溶接によるフレーム作りにこだわり続けてきた。

しかし、その根底にあるのは、父ウーゴから学び受けた自転車作りのノウハウである。 当然ながら、ドリアーノが14歳で父の仕事を手伝い始めてから、経験を積んだ当初十数年間は、自転車フレーム製作と言えば、このEPOPEAのようにクロモリのチューブをラグ(継ぎ手)でつなぎ、ろう付けする以外にはなかった。ドリアーノが得意とするTIG溶接が普及し、彼がこの技術を習得したのは、80年代後半に入ってからのことだ。

ドリアーノ・デローザにとって原点回帰ともいえるこのラグドフレームの新作に、彼が与えた名前“EPOPEA”(エポペア)とは、英単語にすれば“EPIC”(エピック)と、いくぶん馴染みの言葉になるが、これは英雄などの偉大な功績・業績を称える物語、叙事詩を意味している。

つまり、EPOPEAを世に出すことで、彼が望むのは、最も尊敬する師匠であり、そして自身がその息子であることを誇りとする、父ウーゴの功績を称えるストーリーを語り継ぐこと。 手作りによるバイシクルフレーム製作や、そこに向けられた職人の魂と情熱、その結果としての質の高いものづくりと言った、父が築き上げ、ドリアーノが学んできたもの、すなわち自身の根幹たる遺産や伝統を継承し、守っていくという彼の決意をより具体的に示している。それこそが、EPOPEAに込められたドリアーノ・デローザのメッセージだ。

ドリアーノが生み出す英雄譚「EPOPEA」をナビゲートするのは、老舗ショップ横尾双輪館

偉大な英雄の「叙事詩」を描き奏でるドリアーノ・デローザは、その物語のナビゲーター役に、理想のパートナーを得た。BIXXISのニューモデルEPOPEAは、日本国内では東京・上野の「横尾双輪館」での専売モデルとなる。
 ロードレーサー(競技用自転車)の黎明期から、その普及に大いに貢献した店主の横尾明氏は、70年代にイタリアに渡り、ウーゴ・デローザと言う並外れた職人が作り出す優れたバイクを日本に持ち帰り、その存在を日本のサイクリストにはじめて知らしめた。 以降、同店は常にこのブランドの歴史と共に歩んできた。

デッドストックのパーツを提供し、カンパニョーロ製ロードエンド仕様のオプションを実現

BIXXISのラグドフレームの市販化に向けて、これまでドリアーノ・デローザ、マルティーナとのディスカッションを重ね、その開発に携わってきた横尾氏。 このノスタルジックなBIXXISのニューモデルのために、同店が長年デッドストックとして所有していたカンパニョーロ製ロードエンド部品を供給することを申し出てくれた。

そのため、この度発売されるEPOPEAは、数量限定ながら、ノーマルエンドに加えて、カンパニョーロ製ロードエンド仕様も選べるという、ファンにはたまらないオプションが実現した。

このフレームが担う役割や、父から続く伝統の継承を目指すドリアーノの思いには、店舗運営の手綱を子息の横尾亘氏に委ね、世代替わりを進めつつある現在の氏の境遇に符号を見出すことができる。そんなことも、横尾氏の好意ある決断を後押ししたのかもしれない。

当然ながら、横尾双輪館から供給を受けたパーツのストックには限りがある。よりクラシカルなテイストを求めるユーザーはぜひお急ぎいただきたい。

また、同店ではEPOPEAをオーダーされる方のために、BIXXIS刻印入りオリジナルステムも用意している。

EPOPEAのために用意したBIXXISロゴ刻印入りステム

なお、当EPOPEAスペシャルコンテンツでは、ジャーナリストの大前仁氏(オオマエジムショ)による横尾双輪館のインタビューを掲載している。こちらのページもあわせてお読みいただきたい。

ハンドメイドならではのカスタマイズした自分だけのバイクと、その生みの親ドリアーノ・デローザとTV電話で対話し、作り手との絆を手に入れる

EPOPEAのフレームサイズは11種類のスタンダードサイズ(TOP48-58)のほか、ジオメトリのカスタマイズもオプションで選択できる。カラーリングも同様に、スタンダードでも13パターンと豊富だが、さらにカスタマイズもできるところは、ハンドメイドバイシクルならではの魅力だ。

また、BIXXIS JAPANは兼ねてから、顧客と作り手の間に人間関係・絆をもたらすことに重きを置いている。そのため、ユーザーがフレームをオーダーする際はTV電話を用いてイタリアにいるドリアーノ・デローザ、マルティーナと対面し、通訳を通して彼らと会話をする。マルティーナがBIXXIS工房の中を案内してくれ、タイミングによってはドリアーノが実際にフレームを製作する様子を見学することもできる。

ドリアーノ・デローザが顧客と直接対話し、相手を知り、それぞれのユーザーのために思いを込めて作り上げるバイクは、サイクリストにとって特別な愛着を持って長く付き合っていけるパートナーとなるだろう。

 彼らとのTV電話は横尾双輪館からごく近くにあるBIXXIS JAPANショールーム「ラ・メッカ」で行うほか、三者通話機能を用いればユーザーの自宅など、好きな場所からも対面できる。

単にバイクと言う製品ではない、BIXXISならではの満足と喜びを手に入れてほしい。

製品詳細

フレームセット(フレーム+フォーク)価格(税別)
ノーマルエンド仕様     368,000円
Campagnoloエンド仕様 398,000円

マテリアル:COLUMBUS SLX(クロームモリブデン)
フォーク:1インチスレッド
BB規格:BSA68mm
シートポスト径:27.2mm
スタンダードサイズ:TOP 48-58(1cm刻み)
スタンダードカラー: 13パターン

・OPTION
ジオメトリカスタマイズ:45,000円
カラーカスタマイズ:15,000円~
ヴェトラリオ(フレームコーティング+チューブ内防錆処理):20,000円

納期:3~4か月